「鰊場育ち」明治大正時代ニシンで大儲けしていた頃のドキュメント本

北海道生活

今回は北海道関連の本集めをしていたときに見つけた面白いものを1つ取り上げます。

明治・大正時代の北海道では鰊(ニシン)が大量に獲れ、ニシン御殿なるお屋敷が建つほど活気がありました。

昭和に入って間もなく、鰊がさっぱり取れなくなり鰊場が姿を消しました。

最近になって、少しづつ鰊が漁れるようになり、かつてほどでないにしても活気が戻りつつあります。

 

明治大正当時のニシン漁の活況を知る人も少なくなっておりますが、幼いころに鰊場で育った人物が当時のことを記録に残そうと1冊の本を書きました。

今回取り上げるのは「鰊場育ち」というタイトルの本になります。

 

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「鰊場育ち」は明治大正時代のニシン漁の活気を記したドキュメント本

今回紹介するのが葛間寬さんが書いた「鰊場育ち」です。

 

北海道の積丹半島にある泊村。

現在は泊原発があるこの一帯は、江戸時代中期から昭和初期まで日本最大といわれるニシン漁で賑わっていました。

毎年、春に東北地方や北海道各地から「ヤン衆」と呼ばれる出稼ぎ漁師が一攫千金を求めて集まり大変な賑わいをみせていましたが、今では当時のことを知る人も少なくなりました。

この「鰊場育ち」は鰊場を経営していた家の長男として生まれた著者が、漁師たちとともに暮し、鰊場の盛衰を間近で見てきた少年時代の記憶を振り返って綴った一冊となっております。

当時の写真や図版も豊富で、鰊御殿や漁の様子の雰囲気が伝わってきます。

 

この本は2012年に出版された、私は結構早い段階で発売されていることを知り入手しました。

 

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「鰊場育ち」を読んだレビュー(感想)

明治大正時代の話ということで、著者の葛間寬さんも本を書いた当時はすでにご高齢でした。

なので、もしかしたら結構堅い文章で読みにくいかもしれないなと思っていたのですが、実際はそんなことありませんでした。

エッセイに近い内容でしたので、物語のように読み進めることが出来、とても読みやすい文章になっていました。

 

明治大正当時のニシン漁状況や、漁をするにあたり準備から終るまでの一連の出来事を事細かく書かれており、当時の活況がよく伝わってきました。

当時のことをこれだけハッキリと覚えているので、文章からもその時の様子が手取り足取り伝わってきました。

読み物としても十分面白いのですが、明治大正期の歴史を伝える資料としても、とても貴重な1冊になっています。

このような近代史や、明治大正期の大衆史に興味があれば、非常に興味深く読める本です。

個人的にも当時の鰊に関わる話を知りたいのであれば、真っ先にオススメしたい1冊です。

 

昔に出版されたため、今では手に入りにくいかもしれませんが、もし古本屋か図書館で見かけたら、是非読んで欲しいです。

特に北海道やその歴史に興味があれば読んで損はありません。

 

 

ちなみに私は、ミニマリストとして本を整理していたときに売却してしまったため手元になく、ちょっと後悔しておりますが、自分の手元に残しておくよりは、多くの人の手に渡って読んでもらった方がいいかなと思っております。