日本の南極観測で必ずといって良いほどタロとジロのエピソードが出てきます。
昔の南極観測隊で同行した樺太犬で、やむえない理由で置き去りにして一度日本に戻らざるを得なかった。
そして1年後、再び南極に行くと2頭は生きていた。
この奇跡的で感動を呼ぶ話は、今でも語り継がれ、映画「南極物語」や木村拓哉が主演したのTBSのドラマ「南極大陸」などでも取り上げられました。
以前私が北海道に関する本集めをしていた頃に見つけた本でタロとジロに関するリアルな話などが収録されている「南極越冬隊タロジロの真実」という本がありました。
今回はこちらの本について内容とレビューを取り上げます。
「南極越冬隊タロジロの真実」という本について
紹介するのはこちらの本「南極越冬隊タロジロの真実」です。
こちらの本が「南極物語」などの原案になった本で、第一次南極観測隊員で犬の世話とオーロラ観測係として参加した北村泰一さんが書き下ろした1冊です。
この本ではタロとジロを始めとした樺太犬たちのことを中心に触れておりますが、それ以外にも第一次隊員として南極に越冬した記録が克明にかかれております。
何もかもはじめての経験のことばかりで、当時の苦労が事細かに記録されております。
南極観測はもちろん、ドキュメンタリー系の話に興味があれば刺さる内容です。
「南極越冬隊タロジロの真実」のレビュー(感想)
実際に読んだ感想ですが、文章としては読者に読ませるというよりかは文献としての要素が高く感じました。
一度ざっと読んだ時は、正直あまり頭に入りませんでした。
(要は難しかったということです)。
後日、時間の空いたときにもう一度読み直し、ようやく理解できました。
小説のように書かれているわけではないので、タロとジロの再開のシーンでは映画のように感動的ではありませんでしたが、なぜ生き残れたかなどの推察は興味深く読むことができました。
犬はアザラシやペンギンを襲って食べることがあり、タロとジロもおそらくそのように生き残ったものと予測されるとのことです。
ちなみに、現在では生態系を破壊される懸念から、南極への生物の持込は禁止されているそうです。
感動的な要素はありませんが、ロジカルに紐解いて見たいのであれば、読んで面白く感じるかもしれません。
でも、やっぱり映画やドラマで見た方が伝わりやすいのかな。
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