東直己の「ライダー定食」を読んでトラウマになりかけた話

北海道生活

北海道に関連する本集めを趣味にしていた頃に、「探偵はバーにいる」で有名な東直己さんの作品をいくつか読みました。

「探偵はバーにいる」がよかったので別の作品もいくつか読んだのですが、そのうちの1つが今でもトラウマになることがあります。

ライダー定食」という作品なのですが、まさかあんなどんでん返しの結末が待っていると思いもよりませんでした。

今回は当時読んだときのレビューを思い返ししてみました。

合わせて他の作品で印象的なものも取り上げます。

 

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東直己の「ライダー定食」は全く予想外の結末に唖然

「ライダー定食」は本当に結末に驚かされ、そしてトラウマになりそうな作品でした。

古いブログ(今はない)に当時のレビュー(感想)があったのです、少し書き直して掲載します。

「ライダー定食」を読み終えたとき、率直に「えっ、えっ、えぇー!」とあまりにも衝撃的な結末に驚き、そして唖然としました。

この本は、「探偵はバーにいる」シリーズで有名な東直己さんの初期作品を収録した短編集です。
全部で6篇収録されているのですが、タイトルになった「ライダー定食」だけ読めば十分です。後の5編はインパクトが弱いのであまり印象に残らないでしょう。

「ライダー定食」はずっと孤独に生きてきた主人公の女性が会社を辞めて北海道へツーリングの旅に出かけるストーリー。
ある日、雑誌で見た道東にある冊琢内湖(サッタクナイコ:フィクション上の場所で実際にはありません)を目指し、湖畔にある1件のカフェを目指します。
そこで出されているライダー定食を食べれば自分の人生を変えられると信じ、主人公の女性は旅をするのですが、やはりずっと孤独に生き人と接するのが極度に苦手なため、中々うまくいきません。
それでもなんとかたどり着き、どう変わっていくのか?

というのが大まかなあらすじなのですが、ここから先は想像もつかない展開が待っています。
これ以上書くとネタバレになるので気になりましたら読んでみてください。ただし、読み終わった後にどうなってしまうかは保証できません・・・。

それにしても久しぶりにクセの強い作品を読んでしまいましたが、ちょっと後悔しています。
それは衝撃のラストが今でも脳裏に焼き付いているからです。

この本を読んでから、結構年月は建っているのですが、今でも結末は頭から離れません。

もしかすると、読んではいけないものを目にしてしまったかもと今でも感じています。

それだけ、私自身少しトラウマになっています。

そういうことに耐えうることができるなら、読んでみるといいかもしれません。

ただし、読んだ後のことは本当に保証できません。。。

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東直己のエッセイ「札幌刑務所4泊5日」は普通に読める

先ほどのライダー定食はあまりにも衝撃的なので万人にお勧め出来ませんが、こちらのエッセイは大丈夫です。

この「札幌刑務所4泊5日」は東さんが刑務所がどんなところなのか体験してみたいという思いつきから体験したエッセイです。

やはりハードボイルド作品を書いていると、こういうことも経験したくなるものなのでしょうか。

こちらは面白く読むことが出来ました。

当時のレビューでもこんなことを書いています。

この本は東直己さんが「探偵はバーにいる」を出し始めて、さほど売れなかった時のエッセイ、実際に刑務所に入所した体験談をまとめたものです。

刑務所なんて普通に生活していれ関わらないであろう場所ですが、なぜか怖いもの見たさや野次馬根性でどのようになっているのだろうと、ついつい覗き見したくなることもあるかもしれません。
そんなことをしたのが東直己さんです。

話は、そもそもなぜ刑務所に入ることになったかというところから始まるのですが、当時はまだ売れないライターだった東さんは人が体験しないようなことを書き起こし、売り込もうと考えました。
そんな時に、たまたま交通違反をおこし反則金を払うはめになったのですが、支払わずに刑務所に入ってしまおうと考えたのです。
しかし、警察側もそんな理由で刑務所に入れるのは手間がかかり面倒なだけですから、何とか罰金を払わせて終らそうとします。
刑務所に入れろと懇願する違反者東さんと、入るなと抵抗する警察。まるであべこべな展開ですが、この攻防が面白く、最初からわくわくする展開でした。
そして何とか刑務所に入ることができた東さん、実際に見た塀の中はどんなものだったのか。

実際4泊5日だけですので、そこまで深入りは出来ませんが、それでもどんな雰囲気なのかは十分伝わってきました。
中でも面白かったのは塀の中で出会った刑務官や受刑者をみて、彼らが今どんなことを考えているのかを考え、そこから妄想が始まり、時には突拍子もない展開を想像し、つらつらと書き残していた東さんの妄想でした。
やはり作家はそれぐらいの想像力がないと作品を生み出せないのでしょうね。

巻末にはダンカンさんによる解説があり、毒づいた書きっぷりながらも的を得ており、思わず笑ってしまいました。
この本を書いた東さんは、ハードボイルドとは程遠い妄想親父しか思えませんでした。

 

こちらは小説ではなかったので、気軽に読み進めることができました。

刑務所の中や暮らしぶりがどうこうというより、東さんが人間ウォッチングをして妄想する内容の方が面白くなっていました。

なかなかの傑作ですので、先ほどのライダー定食よりはずっとオススメできます。

 

東直己さんといえば、大泉洋さん主演映画の原作である「探偵はバーにいる」が代表作ですが、「ライダー定食」のインパクトがあまりに強く、そちらを取り上げてしまいました。

 

もちろん「探偵はバーにいる」も読んだことがあり、こちらは期待に違わず面白かったです。

別の機会があれば、こちらについても取り上げたいと思います。

 

【関連記事】:東直己のヒット作「探偵はバーにいる」の原作を読んだ感想